【不龜手藥】に学ぶ三国志の活かし方

三国志作家の玄子(げんし)です。

今回も中国の寓話に学びます。

今回学ぶのはこちら

不龜手藥

2つめの漢字は「亀」の繁体字です。
中国語で「Gui」と発音されることの多い漢字ですが、ここでは「Jun」と発音します。

出典は荘子。

真面目な書き下し文や専門的な意味はネットですぐに検索できますので詳細はそちらへ。

ここではザックリと、どんなお話なのか私の言葉でご紹介します。

不龜手藥はこんな話です

中国の戦国時代。

代々、クリーニング店を営んでいる家族がいました。

昔なのでお店の人が手洗いをせねばなりませぬ。

暖かい季節ならまだしも、冬の寒空でも川でお洗濯をしていました。

そんなある日、通りすがりの旅人が川で洗濯をしている人を不憫に思い

「こんなに寒い日まで洗濯とか、大変すよね」
普通に声をかけると

「仕事だからね〜」
言いながら黙々と洗濯を続けていましたが、旅人は見た!!

さっむい、真冬に川で洗濯をしているのに、手が綺麗なのです!!

普通は赤切れ半端ない手になっているはずなのに、洗濯なんてしていない旅人の手よりも綺麗なのです!

「手!何でそんな綺麗なんすか?」

旅人が単刀直入に聞くと

「代々我が家に伝わる秘伝のハンドクリームを使っているもんで♪
あ、大事なものだから売らないからね!」

あっさりと虎の子を見せてくれましたが、あっさりと旅人の野心を先回りして断りました。

「そこを何とか!!!俺の全財産、100金で薬の作り方を書いた処方箋、売って〜!」

100金♪───O(≧∇≦)O────♪

どんなに頑張っても精々、5〜6金なのに、100金ってどのくらいヨォ〜!
って舞い上がってしまうくらい、宝くじで1等に当選したような大金でした!

 

その後のそれぞれ

 

100金を現金で受け取ったクリーニング店の人たちは大喜びで処方箋を旅人に渡しました。

処方箋を受け取った旅人は呉王(戦国時代の呉王です)に、あたかも自分のものであるかのようにハンドクリームを宣伝。

「じゃ、試しに使ってみよう」

呉王は早速、越との水上戦に同行させたら、、、あら不思議!!!

あの秘伝の薬のおかげで赤切れに悩まされることなく戦うことができたので、越に勝利しちゃいました\(^^)/

「あんた、っていうか、ハンドクリームすげぇ〜!越にいかれても困るし、これからも薬を作って欲しいから大名にしちゃいます!」

ってことで旅人は大名になったのでした!

一方、クリーニング家族はその後も普通に暮らしましたとさ。って話でした。

不龜手藥の教訓

この寓話は、同じ一つのものでも(ここではハンドクリームの処方箋)使い方ひとつで、使う人が違うだけでその結果と収穫は大きく異なります。

ってことでした。

これはこの寓話だけの話に留まらず、普段の生活でもよくあります。

Aさんにとっては全然価値がない、と思っていたものをBさんが上手いこと活用して成功するとか。
大きな成功や発見をした人って他の人は普通に見ているものの活かし方、発想が違うだけ、ですがこれがまた難しいですよね(^◇^;)

 

三国志をどう活かすか?

 

今回の寓話を三国志でも同じです。
同じ「三国志」と題された作品を読んでも、書物として、机上の空論だけで終わらせるのか?

はたまた、三国志に学んだことを人生幹にすべく活用していくのか?

三国志の捉え方、見方、考え方、感じ方ひとつで変わります。

で。私は三国志の英雄たちを議論の対象とする人ではなく、同じ一人の人間として謙虚に慕い、学べる人との縁を大事にしています。

このサイトも三国志の英雄に私淑(ししゅく)したい方に向けて発信していますので予めご理解ください♪

三国志との縁をどう活かすか?
それを考え、実行できるのは自分だけ!

自分だけの三国志、楽しんで生きたいですね!