孔明先生と胡桃

孔明先生の私淑弟子・玄子(げんし)です。
今日は孔明先生と胡桃(くるみ)にまつわる民話伝説をお届けします。

蜀軍の命を救った救世主

孔明先生が軍を率いて南征した時のお話です。
成都を出発し、少数民族の治める今の雲南省大理に到着した蜀軍。
兵士たちは喉の渇きから、近くに湧き出る水を我先にと飲んで喉を潤しました。

が!翌朝、水を飲んだ兵士たちに異変が!!
喉があまりに痛く、声が出ないというのです!


喉が火傷したように痛い兵士たちと
その火がついたように焦る孔明先生。

孔明先生は急いで医者としても有名な現地の道士にお願いして診断してもらうことに。
快く来てくれた道士は「この泉を飲んでしまいましたか」兵士が飲んだ水が原因であると察知し
すぐに薬を処方してくれました。

薬の効果はすぐに現れ、数日で声が出るようになったものの、
体力が回復しない!
食欲も湧かず食事が喉を通らない状態になってしまいました。

そこで道士が彼らに食べさせたのが、胡桃だったのです。

サクサクした歯応えで美味しい!なのに脂っこくない!
これは天からの贈り物だと孔明先生も大いに驚きました。

数日間、胡桃を食べ続けたことにより兵士たちの体はみるみる回復。
英気も養えて元気溌剌!!
孔明先生が道士に何度もお礼を述べると、彼は
「私は兼ねてより、丞相の威厳に満ちた人柄と人徳をお慕い申し上げておりました」
当然のことをしたまで、と役に立てたことを喜びました。

元気も士気も回復した蜀軍は、その後も胡桃を食べて栄養補給をし
慣れない土地でも戦い抜いて、ついには反乱を鎮めることができました。

そして後に、実はあの道士は孟獲の弟・孟優だったことが判明!
今でも雲南省には孟獲が弟の影響で道教修行をした洞穴があるそうです。

めでたし、めでたし。

と行きたいところですが、疑問が!

孟優は三國演義限定の人物じゃなかったの?

孟優は確かに弟だけど三国演義の登場人物。
が!胡桃の民話伝説は現地に伝わっているので・・・

勝手なまとめは

胡桃を用いて蜀軍を救った道士は実在。でも、無名。
だったので、地元の人が三國演義だけでは物足りなく思い、
孟優を友情出演させた、的な感じで。


とても勝手な話ですが、
道士が誰だったかは、そんなに大事なポイントではないので^^;

ただ、南征で兵士たちが体調を崩したときに、仙人とか、或いは
玄徳公の御霊が乗り移った道士とかが登場して相手が誰であれ
謎の人物が蜀軍を救った話はかなり有名なので、

孔明先生と胡桃、面識があったよ!という事実さえあれば
胡桃を食べるたびに、文玩胡桃で遊ぶたびに孔明先生を想えて幸せです( ̄∀ ̄)

もう一つ、気になる胡桃の話もあるので、それはまた次の機会に、、、。

胡桃の効能をネットで調べたら、色々出てきました。

食べても、文玩にしても、学んでもOK!
美味しいし、体にいいし、何よりも三国志文化も味わえる胡桃!

ご覧の情報は、胡桃愛好会・三国志文化支部の玄子(げんし)がお届け致しました〜!

 

追記:孔明先生は泉の水を飲まなかったの?

兵士が体調を崩しても、孔明先生は大丈夫だったのでしょうか?
孔明先生も喉が渇くのでは??と思いますが、孔明先生は玄徳殿に後事を託されてから
食事もまともに喉を通らない日々を過ごしていました。

それに加え、道教修行もしていた孔明先生。
私の兄弟子に当たる道士さんは山に籠って修行するときは
草についた朝露だけで空腹は満たされる、と言っていたので
孔明先生もそんな感じじゃなかったのかな?と思います。

あくまでも私自身の憶測ですのでご了承あれ!