感動を感想処理していませんか?

読書感想文は苦手だった玄子(げんし)です。

書店の前を通ったら、「穴埋め式感想文」って
本が売られていました。

私が小学生だったら買っていそう、、、
そして親に怒られそう(^_^;
「こんなの書いても自分の感想じゃないでしょ!」と。

感想とは、物事について心に感じたことや思ったこと。

感想が自然と湧いて来る分にはいいけど
沸かない感想を求められると本末転倒しちゃいますよね。

目次

感想を考えて行動していませんか!?

感想を述べることを目的としてしまうと
内容を心で感じるよりも
何を言えば喜ばれる?納得してくれる?って頭が頑張るしかないので
心に届く前に感想処理しちゃうこと、ありませんか?

以前、古琴を奏でている方にお目にかかった時、
とにかく、感想を求められました。

で、言葉にしなくても
その方が喜ぶであろうことを言わなきゃダメな雰囲気とか
その人の社会的立場っていうのが無言の圧力になって
正直言って、曲をじっくり聴いている場合じゃありませんでした。

色々と演奏してくれたのですが
緊張感が漂う雰囲気の中、
感想を言わなきゃってことで一杯いっぱいで、
残念ながら、曲は何を弾いてくれたかさえ忘れてしまいました。

今改めて思うのは、苦痛な時間だったなって感想のみ(゚´Д`゚)

言葉が長ければ良いってもんじゃない!

相手の耳が喜ぶ言葉や、
感動の限りを尽くした美辞麗句を感想にした方が
ベストオブザ感想文になるかもしれません。

けど!

私自身、話すのは余り得意ではなく
感情や感動をその場で言葉に変換することが一寸、しんどい(^_^;

お願いだから感想求めないで!感動が興醒めする!

なので仮に私が、三国志を読んでの感想が上手く言葉になっていたら
今日まで想いを綴ることは出来なかったかも。

孔明先生への尊敬愛の内訳を「これ!」って自覚して
言葉に出来ていたなら留学しようとまでは思えませんでした。

 

話すのが苦手だと、気の利いた言葉って出てこないし
本当に感動した時なんて、
言語を司る左脳が麻痺するので言葉なんかじゃ表せない。

「すごいね」って在り来たりの
一見、感動も感激もしていなそうな言葉しか出てこないのです。

でも、だからこそ解るのは

天下三分の計に感動した玄德殿

孔明先生に私淑していると、
私の場合、自然と玄德殿にも私淑していますが

それは多分、他人事じゃないから。

器の大きさとか、人徳とかそういうのだったら
もう、及びもつかないレベルで別次元の玄德殿ですが
口数が少ない玄德殿って、かなり共感出来ます。

特に、天下三分の計を聴いた後に
玄德殿はたった一言「(素晴らしい!)」
とだけ、感想を漏らしていますが

これ、後世では「たった一言だから、三国演義で書かれているほど感動したわけじゃない」
って感想文を上手く書ける、話すのが得意な人たちによって
冷静に文字だけ捉えて、事務処理されちゃっているんです(>o<)

話すのが苦手、感動や感謝を伝えるのが不得手で
幼い頃から「喜んでいるのか何なのか解らない!」
「もっと素直になったらどうなの!?」って責められ続けてきた私には

玄德殿の感動がすっごく解ります。

 

「善!」に籠められた想いの重さ

 

寡黙な玄德殿は『善』って一言発するのも、やっとだったんです!
それくらい、衝撃のあった天下三分の計。

これが上辺だけの「いっすね〜」って重さの「善」だったら
孔明先生が感激し、「この方のためなら」と尽くすことはなかったでしょう。

善!に籠められた想いの重さを感じられたのは
その場にいた孔明先生だけ。

三国演義に書かれた玄德殿の言葉は
何度も三国志を読み耽って、現地へ出向いて地元の人の想いや
民話伝説から玄德殿の人柄を感じ取った羅貫中さんが、
「善」に籠められた想いを文字に起こしたもの。
だから、三国演義は深いのです。

時空を越えて琴線に響く生き方

感想が長いから感動している、って規定で
推し量れるほど人間は単純ではありません。

オリンピックを始めとするスポーツでも
金メダルを取った人が皆、長々と感想を述べるかといえば違いますよね?

一言発するのがやっとで、感無量って
見ていても解りますよね。

1800年も前の三国志の英雄たちが、感動や感激から言動を発した時に
どんな表情だったのか、見ることは出来ません。

でも、時空を越えて想像することは出来ます。
なぜなら、同じ一人の人間だから!
生まれた時代も国も違えど、これはやっぱり基本!

なので、三国志の英雄たちを表面上の文字列だけで判断するのではなく
三国演義や民話伝説、現地の人の想いを踏まえて、
一人の人間としての魅力を色んな方面から学んで理解、尊重することで
三国志の英雄たちの生き方が
時空を越えて琴線に触れ、人生を共に出来るようになるのです。

 

 

そんな三国志愛に生きてみませんか?

 

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