師せる孔明先生、幾度も私を走らす(15)〜人生計画をぶち壊せ!〜

思わぬ反対勢力

孔明先生が先手を打って、
孔子経由で祖母を動かしてくれたお陰で

「よきかな、よきかな」

祖母は意外にも笑顔で私の留学を応援してくれたのだった。

これで父も諦めるだろうと安心したのも束の間

「秋田から出るだけでも大変だというのに」

ぉおっと、油断をしていた。

祖母は祖母でも、母方の祖母が難色を示したではないか。

というよりも、
祖母がそこまで私に興味があると思っていなかった。

いつも優秀な兄と比べられて、
ついで的な存在でしかなかったので
「何でわかってくれないの?」というよりも、
私に寄せる関心があったことに驚いた。

父の人生計画とは

(母方の)祖母のムッとした態度を見て、父もここぞとばかりに

「全くだ。何を考えているんだか!
馬鹿じゃないのか!
勝手に人の人生計画をぶち壊す気か!」

勢いを盛り返した。

ちなみに父の人生計画とは、
高校卒業後、短大へ行き社会人になり、結婚するというもの。

それって思いっきり母の人生。

私に母の人生をコピーさせる気?
と言いたくても言えない。
けど、このままじゃ折角決まった留学が危うくなると不安になった時だったー

ラストサムライ、動く

「何言ってんだ、あんたらは! 馬鹿はおまえさんたちだ」

大御所様、祖父の登場。

「ジィちゃん!」

祖父だけは、物心ついた頃から変わらず大好きだった。
私の唯一の味方だった。

祖父の祖父は武士だったからだろうか。
武士の血を引く祖父の生き方、考え方、言動に
「武士とは、こんな感じだったのだろう」と何度となく思い知らされていた。

そんな自慢のラストサムライな祖父は、
それまで黙って成り行きを見守っていたが

「自分で決めたのなら中国へ、行きなさい。
こんな秋田の田舎にいては、
小さな世界でしか生きられない人間になってしまう

一呼吸置いてから、父を見た。

「それでも、いいのか?」

父は、むむむっと言葉を呑み込み、祖母は

「女の子なのに、中国なんて危険すぎる」

それでも心配してくれたが、祖父も動かなかった。

祖父の持ち前の頑固さがこの日ほど心強かったことがあろうか。

形勢逆転なるか!?

夢と現実の攻防戦
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